ゴミ固形燃料の主流は、品質優位性でRDFからRPFに移行しています。
RDF(Refuse Derived Fuel)
家庭ゴミなどの一般廃棄物を主原料とするゴミ固形燃料(RDF)は、その原料性状(塩素分や重金属など不純物が多く、生ゴミ等も混入水分が多い)の為、品質が安定せず、大掛かりな設備で製造されても燃料としての利用価値が少ないため、普及が難しくなっています。RDFの熱量は石炭の約半分(3,000~4,000kcal/kg)、乾燥・固形化して保存性と運搬性を高めてはありますが、その成分は家庭からでるゴミのままで、燃やし方次第では、ダイオキシンが発生することもあります。
RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)
RPFは、原料となる廃棄物を、古紙や廃プラスチック等に限定している為、含水率も低く、古紙と廃プラスチックの混合比率を変えることによって、熱量を調節可能です。当社で製造するRPFは、石炭の代替燃料として、製紙会社、石灰会社などで使用されますので、古紙と廃プラスチックを50%:50%配合して6,500 kcal/kgの熱量の物を製造しています。RPFの灰分は6%以下で、石炭の灰分12~15%と比較して残渣についても少なく優れています。RPFは、使用顧客のニーズに合わせて熱量・サイズを調整できる燃料です。
RPFとRDFの比較
燃料名 |
RPF | RDF | |
収集方法 | 民間企業の分別排出に基づく(排出元への引き取り条件提示による) | 自治体による収集(分別収集によらない不特定多数の排出による混合ごみ) | |
原料性状 | 組成 | 一般廃棄物から比べると異物の混入は少ない | 各家庭での分別に限界あり。塵芥ごみ、不燃物、異物、塩ビ等が混入する |
含水率 | 民間企業から排出されるので含水率は低い | 家庭系ごみが分別されずに混入されているため水分率は高い | |
製品性状 | 発熱量kcal/kg | 6,000 ~ 10,000 kcal/kg(紙混合比による) | 3,000 ~ 4,000 kcal/kg |
サイズ | 6~40mmφ 空気輸送可能な小径まで対応可能 | 15 ~ 50mmφ 小径サイズの製造は困難 | |
灰分化率 | 6%以下 | 20%以下 | |
付帯設備 | 集塵装置 | 集塵装置 脱臭装置 乾燥機用排ガス処理装置 腐敗防止添加剤供給装置 | |
用途 | ボイラー用燃料 高炉吹込燃料 RPF発電設備 |
ボイラー用燃料 乾燥機用燃料
RDF発電設備
上記の用途はあるが燃料としては利用価値が一般的に低い
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